我々東京大学都市デザイン研究室が立地する文京区本郷。
江戸からの歴史あるまちですが、ここがかつて「旅館街」でもあったことをご存知でしたか?
去る7月13日~16日にかけて、文京シビックセンターの中で「歓迎!本郷旅館街 ー100軒のおもてなしがつくったまちー」展という展覧会が開催されておりました。
本日はそのご報告です。
主催は、文京建築会ユースという文京区の若手建築家などが集まった団体。銭湯や旅館など文京区の様々な文化資源に着目して活動をしています。
私、都市デザイン研究室の三文字も、様々な縁があってこちらの団体にお邪魔し、展示の制作運営をお手伝いさせていただいていました。
昔の本郷は、東京大学(帝国大学)が立地するなど様々な要因が重なり、下宿業・旅館業が発展していました。最盛期にはなんと数百軒レベルだったそう。
▲法政大学の学生さんと協力し、その時の地図の作成を担当しておりました。
そんな本郷の旅館ですが、昨年、手塚治虫も缶詰になっていたことで有名な朝陽館の閉業を経て、わずか数軒が残るのみとなっています。
▲法政大学の学生さんによる朝陽館の模型や測量図面など。本当に力作で頭が下がります。
▲たくさんの人にご来場頂きました。
▲旅館の部屋の全天球画像を傘にしたり、新しい表現を試しています。
▲こちらはAR/VRを専門とする東大廣瀬・谷川研究室による旅館のVR体験です。オールラウンド。
▲実際に手塚治虫が止まっていた部屋を再現するコーナー。本当に落ち着きます。
こうした本郷での動きは、現在のところ研究室のプロジェクトではなく、地域の皆様と協力しながらお邪魔しているプロジェクトです。まさに我々の「お膝元」たる本郷のまちづくり・都市デザインにぜひとも貢献できればなと思っております。
今回、文京建築会ユースの皆様、その他展示にご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。
本郷の様々な活動は、今年度から東京文化資源会議とも連携して動き始めています。
ぜひ、今後とも本郷地域の動きをチェックいただければ幸いです。
写真/文京建築会ユース
文/三文字昌也