みなさん、こんにちは。修士2年の中島健太郎です。最近は、研究室に中島姓が多いのでフルネームで名乗っています。
さて、今回は学会誌『都市計画』の6月号・特集:「変わりゆく大産業空間 ー都市再編・地域再生の新しいカタチ」の紹介をさせてください。
実は昨年の10月頃より、本特集の編集のチームに加えて頂き、環境デザイン研究室の杉浦さん、三島元助教、そして黒瀬助教とともに地道な作業を行ってきました。今回も締め切りとギリギリのところでの勝負を繰り広げましたが、無事に発行することができ、ひとまずほっとしています。
特集総論:「変わりゆく産業空間の視座」においては、産業空間の変遷について、空間改編の程度による類型化と、時代背景および立地条件に着目した分類及び考察を行っています。今回の特集では、一般的な産業跡地利用だけでなく、棚田や鉱山といった産業の風景それ自体が価値をもった事例についても、「風景化」と類型を与え、全体的に評論を行っているところに特徴があると言えます。
また、本総論の付表として、「産業空間の変遷とその類型」を整理したものを作成致しました。こちらにつきましては、本誌の論評や事例集にて扱われた事例を中心に、産業空間の跡地利用が歴史的にどう変遷していったかが浮かび上がることを目標としています。
本表の作成では、大量の事例を分かりやすく整理することに苦労しまして、今確認すると実にバージョン16までありました。見やすくなっているかどうかは疑問の残るところでありますが、総論中のダイアグラムにおいてひとまずの決着を付けることができたことは、良かったと思っています。
また、フルカラー事例集がついているのも、本特集の特徴です。北米・欧州・アジアを中心とした産業跡地転換の先進的な事例がビジュアルに確認でき、視覚的にも面白いと思います。
▲黒瀬助教の博論で登場したアメリカ・バッファローの事例も掲載されています
また、本特集には、黒瀬助教だけではなく、クリス助教、さらには多数の研究室OB/OGの皆様に寄稿を頂いております。ぜひご覧ください!
最後になりますが、なかなか経験のできない学会誌の執筆を経験させていただきました、杉浦さん、黒瀬さん、三島さんに多大な感謝をするとともに、機会を与えて下さりました空間計画研究室の出口教授にも感謝申し上げたいと思います。大変な面もありましたが、ものすごく多くのことを学ばせて頂きました。
また、表の作成においては、研究室内外の様々な方より助言を頂きました。ありがとうございました。
私個人は非常に面白い特集であると思っています。(UEHASのワークショップに参加する人はぜひ読んでください。対象地が跡地とのことですので。)また、皆様のキタンないご意見をお聞かせ願えますと幸いです。宜しくお願い致します。