みなさん、こんにちは。修士1年の中島です。
この度、半年間関わらせていただきました日本造園学会誌:ランドスケープ研究の特集「ランドスケープ・アーバニズムのもたらしたもの」が刊行されましたのでご報告させていただきます。
環境デザイン研究室修士1年の浜田さんと恊働して、「歴史から読み解くランドスケープ・アーバニズム」を執筆させていただきました。本稿ではランドスケープ・アーバニズム(以下、LU)の背景、萌芽、展開を歴史的に追うことで、その輪郭をより明確にすることを目的としています。特に北米のランドスケープ近代史に着目し、オルムステッド、マクハーグ、スパーン、ウォルドハイム、コーナーといったLUの形成に大きな影響を与えた人物が、LUをどのように発展させてきたかを考察しました。(本稿の年表にある、三島先生による似顔絵も必見です!)
「ランドスケープ・アーバニズム」という言葉は、皆様には馴染みの無い言葉かもしれません。詳しくは本誌に説明を譲りますが、
LUとは90年代後半に北米のランドスケープ分野を中心に提唱された都市論である。本運動では、エコロジーの概念を再定義し、従来のランドスケープ分野の考えを一歩進めることにより、次の時代の都市デザインを示そうとした。
と本誌313ページには記述されています。LUの代表的な実作としては、ニューヨークの高架貨物線跡地を再生させたThe High Lineやスタテン島の世界最大級のゴミ埋め立て場を公園として再生したFresh Kills Parkがあります。
執筆にあたって、昨年の9月にボストン、ニューヨーク、フィラデルフィアを訪問しました。私個人としましてもアメリカ初上陸ということで、非常にエキサイティングな体験でした。
アメリカ訪問の一番の目的として、ハーバード大学GSDのCharles Waldheim教授、ペンシルベニア大学のRichard Weller教授へのインタビューがありました。両大学への訪問も含めて、本当に貴重な経験をすることができました。
と、アメリカ訪問のことを語りだすと止まらなくなってしまいそうですので、数枚の写真を文章に代えさせていただきます。
最後になりますが、声をかけていただきました横張先生をはじめとする環境デザイン研究室の先生方、特集のとりまとめを行って下さった坂巻さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。
▲BostonのまちとBoston Common(写真中央)
▲ Frederick Law Olmsted National Historic Site(フレデリック・ロー・オルムステッド国立史跡)オルムステッドのオフィス兼自宅を見学できます。雰囲気が最高です。
▲マクハーグの手書きのドローイングを拝見@ペンシルベニア大学
▲Bryant Park @NY / これが、222に卓球台がある理由らしい
▲Prospect Park @Brooklyn / ドラムの音色が心地よい感じ
Brooklyn Bridge Parkについても、記事を書かせていただいております。良かったらぜひ!
→http://www.jila-zouen.org/globallandscape/3536