「高島平を考える まちの研究報告会」に参加

M2の藤本一輝です。7月7日、高島平PJとして、高島平まちづくりセミナー「高島平を考える まちの研究報告会」に参加しました。

プログラムの最後に、PJメンバー(中島先生・広域研上原・解析研塩崎・藤本)は「まちなかの小さな都市空間:高島平7・8・9丁目『自主管理歩道』の実態調査報告」について発表しました。

2021062413444577.jpg本記事では、イベントでの発表内容をかいつまんで紹介します!

そもそも自主管理歩道とは、計画的市街地・高島平に残り、今後のまちづくりに活かされるべき「高島平ヘリテージ」のひとつです。

自主管理歩道とは、板橋区の建築指導要綱によって大規模建築物の所有者に対して設置・管理が要請された歩道状空地のことを指します。

自主管理歩道の特徴としては、市民の歩行環境をよくする目的で作られたこと、マンションやビルオーナー私有地ではなく誰でも通行して良い空間であること、さらに、各建物が作られる時に整備されるため、普通の歩道のように町で一体的に整備されるのではなく、個別で作られるのが特徴です。

一方で、実際に「歩道」として、質にはばらつきがあり、必ずしも機能していないという実情があります。

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高島平といえば団地の印象が強いですが、団地を核とした大きなプロジェクトだけでなく、現在の都市空間の個性や特性を踏まえた、まちなかの空間再生が求められており、その一環として、自主管理歩道の活用可能性を探っていきます。

2つの調査を行いました。

第一に、自主管理歩道の「かたち」に関する調査。今年2月、高島平7、8、9丁目を対象とした実態調査を行い、自主管理歩道の整備年代と歩道形態、道路境界部の関係などを細かくチェックしました。

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調査により、自主管理歩道制度は対象地域内の区画道路において空間として歩道状の空地の提供には量的に貢献が見られるものの、整備内容には敷地毎に差が見られ、道路に沿って連続して整備されていない、店舗に面した民有歩道状空地を中心に空地内に設置物が置かれ通行の妨げとなっている、連続した歩道状空地が接続されていないような状況が散見されました。

第二に、通行量調査。通勤時間帯に、歩行者や自転車、自動車が自主管理歩道・路側帯・車道のうちどのエリアを通行しているか調査を行いました。結果として、自主管理歩道が整備されているにも関わらず、人々が路側帯や道路を通行している箇所の存在が明らかになりました。

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以上の観測より、自主管理歩道が歩道として十分に機能していない事実が確認されました。今後は歩道以外の活用法も含めた自主管理歩道のありかたについて、住民と協働しながら、検討を続けていきます!