M1藤本です。12月5日から6日にかけて復興デザイン会議 第2回全国大会 『ポストコロナの都市像を描く − 現場・規範・理論−』が開催されました。本来は東京大学本郷キャンパスにて開催される予定でしたが、昨今のコロナウイルス感染症に伴い、オンライン開催に変更されました。
都市デザイン研究室からはSセメスターの復興デザインスタジオを受講した河﨑・齊藤・鈴木・谷本・藤本の5名がそれぞれのチームでU-30復興デザインコンペ「ポストコロナの都市像を描く」に応募しました。また、審査員として宮城俊作教授が参加されました。
出典:https://book.gakugei-pub.co.jp/event-urban-20120506-online/
午前中に行われた一次審査は、ポスターセッションにかわり5分の動画審査が導入されました。いろいろな角度から撮影した模型の様子を盛り込むなど、動画という媒体ならではの工夫を凝らした発表も見受けられました。対象敷地やソリューションの方向性など、提案のバリエーションに富んでいました。
▲「モノの避難所」(藤本のチーム)スライド。新木場の空き材木倉庫に災害前から自宅のモノを移動させ、生活圏を拡大させつつリスク分散を図り、モノを介したコミュニティの構築を目指す提案。
午後に行われた10分間の質疑応答では、15作品中6作品、研究室からは藤本のチーム(石原・大貫・黛・廣野・藤本)の「モノの避難所」が進出。審査員の方々との白熱した問答を経て、最終的に「モノの避難所」が最優秀賞を受賞しました。
個人的に、初めて出場するコンペで望外の結果を獲得することができ、感慨深かったです。また、建築・社基・都市工という異なるバックグラウンドや強みを持つメンバーとともにストーリーを組み上げていく過程にやりがいと難しさを感じました。くわえて、住・商の色が薄い新木場という倉庫街自体の構想が非常に新鮮でした。「都市」あるいは「東京」を構想する際に時として中心的な議題からは外れてしまう、ペリフェリーとしての埋立地の重要性を再認識する機会となりました。
「我々はポストコロナと同時に、ポスト9.11、あるいはポスト3.11を生きている―」
ある審査員の方の言葉が印象的でした。未曾有の大震災への総括もままならぬまま、都市は新たに姿を変える局面に差し掛かっています。これからの空間像を検討する際に、災害リスクを十分に検討しつつ、生活者のライフスタイルにも踏み込むような、夢のある構想を提示していければと思います。