さまざまなアウトプットの機会のあるプロジェクトに比べると、渋谷プロジェクトはなかなかそうした機会が無く、数あるプロジェクトの中でも目立たない存在です。ですが、実は地道な活動を継続しておこなっております。
渋谷プロジェクトでは、都市部における防災対策(とくに震災発生時の屋外滞留者や混雑によるパニック対策)のいまに迫るため、プロジェクト発足以来、6件のインタビューを行いました。インタビュー先は、渋谷区や新宿区といった公共の立場から防災を考えている方々、民間の立場から協議会の先頭に立って活動をする電鉄会社、さらには専門家の立場から防災計画に携わる工学院大学・村上先生、そして消防署や商工会の方々です。
▲ 渋谷区防災課の方々へのインタビュー
こうした都市のリアルな現状に向き合っている方のお話を伺うことで、少しずつですが進みつつある対策の現状が分かってきました。例えば、渋谷区では帰宅困難者協議会が中心となり、防災訓練が行われています。
▲ 渋谷区帰宅困難者対策協議会の様子
しかしながら、人口が過剰に集中する東京の、その中でも特に顕著な巨大ターミナル駅では、その膨大な人口の前に、なかなか効果的な対策を編み出せずにいます。ガイドラインを示した後、次のステップに進めていないのです。
今後は、渋谷駅周辺地区を中心に対策の現状をまとめつつ、地域の方を交えたワークショップの開催に向けて、活動を続けていきたいと思います。
(文責:M1 中島)