富士吉田プロジェクト「夏のまち工作」開催!

こんにちは。修士1年の宗野です。

 富士吉田プロジェクトでは、7/30-8/2に「横町・大門 夏のまち工作」と題して大きく3つの活動を行いました。セルフリノベーションの専門家と協働し、プロジェクトに参加していない人も含めて多くの研究室のメンバーが参加する一大企画となりました。

 これから、その3つの活動、「旧郵便局の改修」「行燈ワークショップ」「駐車場のプラザ化」について詳しくご紹介します。

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①旧郵便局の改修

 プロジェクトの対象地である横町エリアの国道は拡幅が予定されており、それによって町並みが大きく変わることが予想されています。富士吉田プロジェクトではこれまで、拡幅後のまちの将来像などについて、地域の方々と議論してきました。しかし、勉強会の参加人数が少なく、問題意識を広く共有できていないことが課題でした。

 その横町エリアには、平成9年に新しい郵便局が開業してからおよそ20年間使われていなかった旧郵便局があります。この度、所有者の協力を得てこの旧郵便局を自分たちの手で改修し、気軽に立ち寄れるギャラリー「よこまちポスト」へと生まれ変わらせることにしました。

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 掃除に始まり、窓枠や壁の塗り替え、天井の化粧材剥がし、床の張替え、黒板の塗り替え…。4日間かけて地道に作業を進めていきました。実際に手を動かしてものを作る・変える体験が久しぶりであったメンバーが多く、空間が劇的に良くなっていく様子を間近で見て、大きなやりがいを感じていました。暑い中での作業でしたが、地域の方から差し入れをいただきますます気合が入りました。

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 そして8/2の夜、ついに完成!地域の方々の思い出が詰まった旧郵便局が、ギャラリー「よこまちポスト」として新たな一歩を踏み出しました。

「よこまちポスト」では8月中、企画展「横町・大門と拡幅 学び・考える」を開催します。展示内容は大きく2つ。1つは、国道拡幅の基本的な情報、拡幅によってまちがどう変わるのかということや、これまでの勉強会で議論したまちの将来像についてのパネル展示。もう1つは、これまでプロジェクトで行った活動の写真展示です。プロジェクトメンバーが交代で現地訪問し、毎週末ギャラリーをオープンしています。

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②行燈ワークショップ

 昨年度に引き続き、地元の保育園の教室とお寺の境内において行燈の絵付けワークショップを開催し、夜間にそれらを並べて一斉に点灯しました。絵付けワークショップでは、富士山や浅間神社の鳥居といった地域に関するモチーフや、スイカや海、花火など夏らしいモチーフなどを中心に、個性豊かな絵を描いてもらいました。

 夜間の一斉点灯には午前中の絵付けに参加した園児が多く訪れ、自分が絵付けした行燈を一生懸命探して保護者に自慢する様子を見て、こちらも温かい気持ちになりました。

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③駐車場のプラザ化

 浅間神社の鳥居の目の前にある駐車場に、ひとやすみしつつ、周辺のまちについての情報を得られ、まちに繰り出すきっかけとなる広場をつくるべく、検討と実験を重ねています。これまでに案内表示板の作成、ベンチの制作などを行ってきましたが、今年は、木製パレットとベンチ、人工芝を用いて、駐車場の一角に滞留空間をつくりました。

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 「夏のまち工作」を通して、まちで短期的に目に見える変化が起きるアクションを起こすことの影響力の大きさと重要性を学びました。4日間、集中的に活動を行ったことで、参加者のみならず、直接活動に参加しなかった方にも「自分の住むまちで何か起きているな」と気づいていただけたと思います。「夏のまち工作」の最大の成果は、このエリアやプロジェクトの活動に興味を持ってもらう大きなきっかけをつくったこと、そしてこれからの活動を加速させていく重要な土台をつくったことではないでしょうか。特に「よこまちポスト」は地域の方々の思い出が詰まった場所であるとともに、個性的な意匠が目を引くことから、前の通りを歩く人や、国道を自動車で走る人の注目を集めており、「よこまちポスト」という存在自体が、上述のようなきっかけであり続けると思われます。

 今回整備したよこまちポスト、駐車場プラザをどう活用していくかということが重要です。まちの将来ビジョンを見据えつつ、小さなアクションを起こし続けていこうと思います。