富山プロジェクト 現地調査実施!

 はじめまして、修士1年の沼田です。

 

 富山プロジェクトは富山県富山市のコンパクトシティ政策の評価を目標として日々活動しています。今回はその一環として6/7,8,9の3日間にわたって行った、パブリックライフ調査を始めとする現地調査について報告いたします。

 

 実はこの日程は「例年の梅雨入りよりも前に」ということで設定されたものでしたが、今年は梅雨入りが早まり全日程で雨が降ってしまいました…

 しかし富山のパブリックライフに関しては雨だからこそわかる点もあり、全体的には大きな収穫があったと感じております。

gp002.jpg▲上から見たグランドプラザの様子 

【調査内容報告】

今回は

・パブリックライフ調査(グランドプラザ、富山市駅)

・GPS調査

・土地利用基礎調査(南富山、越中八尾)

以上3つの調査を主に行いました。

 

 まずパブリックライフ調査について報告いたします。パブリックライフ調査では、広場などの公共空間における滞留行動(座る、立ち話をする等)を記録しました。全天候型のグランドプラザでは雨であっても多くの方が滞留していて、特に隣接する駐車場との関係が興味深かったです(雨なので自動車で来る方が多かったのかもしれません)。是非、晴れた日との比較をしてみたいです。

 富山駅に設置されている多目的デッキについても滞留調査を行いました。このデッキは朝や夜は地域の学生のみなさんが集い、昼や夕方は新幹線を待つ旅行客の方などで大変賑わっていました。新幹線、在来線、LRTが集合する交通の中心らしく、多様な滞留が見られてことが印象的でした。次回の調査では在来線とLRTなど、各交通間の人の流れなどにも着目してみたいと考えています。

 ちなみに調査にあたっては富山駅とグランドプラザを頻繁に行き来しましたが、何回も歩くには少し距離があり、その際にLRTの便利さを実感しました。富山市のパブリックスペースを繋ぐ交通手段としてのLRTの価値なども考えていければいいなと思っています。

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▲賑わいを見せる駅多目的デッキ

 

 次にGPS調査ですが、これは富山市中心部をご利用の方にご協力いただき5月から行っているもので、今回もその説明会をさせていただきました。集まったデータをもとに、まちなかでどのような場所がよく使われているのかといった分析をこれから行っていきたいと考えています。

 

 最後に土地利用基礎調査です。この調査はいわゆる「串と団子」の団子部分に関しての評価をする上で、その基準の一つとなる現状の土地利用を詳細に調べるものです。ベースマップとなる最新の地図と見比べても実際の土地利用が異なる場所があり、現地に赴いて歩いて調査することの大切さを実感しました。

yatsuo001.jpg▲越中八尾駅とその周辺

 

 

 このように今回の調査では様々なデータが得られ、非常に有意義なものとなりました。ここからは一度集まったデータを整理・分析し、論文・書籍化に向けた資料作成や次回の調査計画検討などを並行して行っていきたいと思います。最後になりますが、今回の調査にあたって富山市の住民の皆様、富山市をご利用の皆様には大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。