こんにちは、三国プロジェクト修士1年の神谷です。
今回は、9月17日に開催されました『第51回 西村幸夫町並み塾 in三国』についてお伝えします。
『町並み塾』とは、都市デザイン研究室の西村幸夫教授がホストを務められている会で、町並み保存やまちづくり活動に携わる方々をゲストとしてお招きして、その情熱やノウハウを共有していく催しです。10月のイベントの準備で訪れた学生二人、M1神谷とM2越野が参加してきました。
今回のゲストは、我々都市デザイン研究室の先輩である、平野彰秀さんです。
平野さんは、岐阜県郡上市の石徹白で自然エネルギーによる地域自治の再生について考え、活動していらっしゃいます。
農業用用水路を利用した小水力発電を取り掛かりとして、平野さんは活動を始められたそうですが、そのお話の中で特に衝撃的だったのは、元々自給自足で成り立っていた農山村が、経済成長によって生活に必要なものが外部からの供給に頼るようになったことで、石徹白の様な小さなまちでも、エネルギーだけでもかなりの金額が外へ流出しているということです。
▼石徹白の説明をされる平野さん。
かつてまちの中で作っていたものやエネルギーが外部に頼るようになれば、まちの中に生業が無くなり、そこに生きる人たちの生活が危うくなり、人が仕事と共に外へ出て行ってしまうのは必然と言えます。
しかしながら、石徹白では平野さんたちがまちの力で設置・運営できる小水力発電を始めてからは、その影響が波及してか、自分から「新しいことをやりたい!」「ここで仕事をつくりたい!」という意欲のある方たちが、カフェやものづくりなどを始めるなど、少しずつ変化が起きているそうです。
今回この町並み塾があった三国でも段々生業が減るにつれて、元の中心地からは住人が減少しています。一昔前の石徹白の状態は他人ごとではないように感じられるので、意志の強い石徹白の方たちの活動のお話を聞いて、大変勉強になりました。
▼注目を集める平野さん
お話の後は、雨の中少し三国のまち歩きをした後、懇親会となりました。
今回の町並み塾には、様々な行政の方々や、北陸の他地域のまちづくりで活躍される方々がたくさんいらっしゃり、懇親会になっても激しくまちの話や質問が飛び交いました。
最終的に話は夜遅くまで続き、非常に密度の濃い一日でした。
ここで学んだことを、これから三国での活動で活かしていけたらと思います。