古川町は、岐阜県北部飛騨地方に位置する人口15000人程度のまちである。全国的に有名な飛騨高山とともに「双子の城下町」と呼ばれ、現在も景観ガイドラインによって中心部の歴史的空間と新しい建物の統一感が維持されている。4月からの朝のテレビ小説「さくら」の舞台となっており、今後まちなみ観光客のさらなる増加が期待される。

東京大学都市デザイン研究室＋（北沢助教授・遠藤助手・後藤）都市建築研究所

2001年度の古川町まちづくり総合支援事業計画立案に携わった。主に�@中心市街地の今後の整備方向性を定めること、�A必要とされている公共施設の計画案を示すこと、が求められた。�@については、駅周辺地区と歴史市街地の間に回遊性を持たせるための有効な機能配置を検討した。�Aについては、施設の最適な建設地・機能・諸室などを検討し、周辺既存施設との連携利用についても考えることで、ただのハコもの計画にはない都市的視点を注入することを意識した。

５月
　

活動開始。周辺市町村を含めた広域から古川町の位置づけについて調査。
交通網（鉄道、高速道路）・公共施設分布を担当した。まだ見ぬまちを想像して。

７月

作業部会・まちづくり検討委員会開催

９月

まちづくり検討委員会視察（金沢市民芸術村など）

中心市街地を今後どのようにしていくかについての議論を行う。
公共施設の建設地についても、まちにとって最適の場所を検討した。

１０月

作業部会・まちづくり検討委員会開催

要望されたホール＋生涯学習センター＋町民サロン機能の複合公共施設の配置案作成。
作成案それぞれに対応した模型をつくる、格闘の日々。→建設地決定。

１１月

作業部会開催

報告書に載せる施設計画案、既存施設との一体的機能再配分案などを作成。

１２月

まちづくり検討委員会開催

１月

報告書「飛騨古川中心市街地再生計画」完成

実地の仕事を経験することができ、しかも任された部分が重要なところだったので自分にとっては大変勉強になった。しかし一方で、町の計画自体の位置付けが曖昧だったため、目的が定まらずに作業が進んでいったのが悔やまれる。補助金と地方自治体の関係のあり方等も考えさせられた。